ロシアの首都モスクワ北郊で墜落したプライベートジェット機に搭乗していたとみられるロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者プリゴジン氏は、最近もその所在を巡っては情報が錯綜していた。
ワグネルは6月にプーチン政権に反旗を翻したが、隣国ベラルーシのルカシェンコ大統領の仲介が入り、ほぼ1日で収束。その後はベラルーシに拠点を移して活動を継続していたとされる。
ルカシェンコ氏は6月下旬、プリゴジン氏がベラルーシ入りしたと明らかにしたが、7月上旬にはプリゴジン氏が「(ロシア北西部)サンクトペテルブルクにいるが、他の地域に移動したかもしれない」と述べていた。
プリゴジン氏は7月上旬、通信アプリでウクライナ侵攻について「勝利を見せられる」などと語る音声メッセージを公表したが、自身の所在には触れていなかった。今月21日にはアフリカの砂漠で撮影したとみられる動画を通信アプリに投稿。「ワグネルは活動を続け、全ての大陸でロシアを偉大にし、アフリカを自由にしている」などと語っていた。【カイロ金子淳】