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ハワイの山火事被害 防災計画の「高リスク」地域に集中


 米ハワイ州マウイ島の山火事は、過去100年に米国で起きた山火事として最悪の惨事となった。犠牲者が集中したラハイナを含む西マウイ地区は、地元当局が2020年8月に改定した地域防災計画で、山火事のリスクが3段階のうち最も高いレベルに評価されていた。

 マウイ島を含む四つの島を管轄するマウイ郡の防災計画は約1000ページに及び、津波や火山などと並んで山火事のリスクと被害想定などが詳細に検討されている。

 防災計画によると、マウイ郡では19年までの20年間で80件の山火事が発生。地区別では西マウイが最も多かったという。ハワイ特有の乾いた「貿易風」は東から西に吹き、風下側の斜面は特に被害を受けやすいと指摘。山火事の発生要因の多くは人間の過失だとした上で、「気候変動によって干ばつ状態がより頻繁に、より激しくなるにつれて、山火事の発生頻度は近い将来により高くなる可能性がある」と警告している。

 今月12日に太平洋災害センター(PDC)が公表した被害報告によれば、今回の山火事でラハイナでは2200棟以上の建物が被害を受け、その86%は住宅だった。防災計画のハザードマップで「高リスク」に評価された地域とほぼ一致する。

 今回の山火事で多くの犠牲者が出た経緯や、犠牲になった住民の属性については、まだ明らかになっていない。しかし、防災計画では西マウイの特徴として、英語を話さない人の割合が高く、発災時の警報に対する理解不足や避難の遅れが生じる可能性があると指摘。ひとり親世帯や小さな子ども、高齢者、障害者は「移動や避難がより困難になる」とも記していた。その上で、今後優先すべき対策として、西マウイへの代替ルートを設け、災害時の避難に利用できるようにすることなどを挙げていた。【ニューヨーク八田浩輔】

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