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点字図書館、知ってる? イベントで若い世代に「関心持って」


 視覚障害者が利用する「点字図書館」を紹介するイベントがこのほど、秋田市の「秋田県点字図書館」で開かれた。点訳や音訳に携わるボランティアは徐々に高齢化し、人員も減少傾向にある。同図書館は「緑内障や糖尿病などで50代から視覚を失う人も少なくない中で、点字図書館への期待は大きい。多くの人に取り組みを知ってほしい」と話す。

 同図書館には点字図書が約1万1400タイトル、テープ図書が約6600タイトル、CD版の図書が約6500タイトル収蔵されている。今年3月末現在で708人の利用者登録があり、毎月の利用は300人以上、延べ約1500件に上る。電話で新聞記事を代読するサービスもある。

 こうした活動を支えているのがボランティアだ。活字の図書を点字にする作業が点訳、読み上げて録音する作業が音訳で、いずれも1年近い研修が必要。単行本の小説1冊の場合、点訳すると1年近くかけて7冊ほどの分量になる。音訳は半年近くかかるという。細かな確認作業が必要で、担い手不足も深刻化する中、若い世代の理解や協力がさらに必要になっている。

 7月下旬に開かれたイベントでは、音訳の作業スペースや点字用プリンター、視覚障害者に配慮した商品を紹介。参加した親子連れらが、実際に名前を点字で打つ体験もした。

 内藤司館長は「近年の登録者の大半が50代以上のシニア層。中高年になってから予期せぬ病気を抱えて目が見えなくなり、点字図書館のサービスを通じて社会とつながる人も少なくない。ボランティアの中にはリタイア後の社会貢献としてやりがいを見いだす人もいるが、幅広い世代の人に気軽に関心を持ってほしい」と話す。

 ボランティアなどの問い合わせは同図書館(018・845・0031)。【工藤哲】

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