熊本県立高いじめ報告書 県教委HPでも黒塗りせず公開、3年以上

　2018年に自殺した熊本県立高3年の女子生徒（当時17歳）へのいじめに関する県の調査報告書について、県が一部を黒塗りにして公表した概要版を、県教委が黒塗り処理をせずに3年以上、ホームページ（HP）で公開していたことが9日、県教委への取材で判明した。

　黒塗りなしで公開していたのは、県立高3年の深草知華（ともか）さん（当時17歳）が自殺した問題を県が再調査した報告書の概要版（10ページ）。県教委が定例会の資料を掲載するHPに載せていた。8日に外部からの指摘を受け、公開を停止した。

　報告書を巡っては、7日に県がHPで公開していた概要版が20年5月から黒塗りが特定の操作で外せる状態だったと発表したばかりだった。県教委の担当者は「経緯を調査し、再発防止に努める」とした。【山口桂子】