新型コロナウイルス関連業務で近畿日本ツーリストが発注元の自治体に人件費を過大請求した事件で、大阪府警は7日、東大阪市から約9億円をだまし取ったとする詐欺罪で起訴された元支店長ら2人を、大阪府と同府羽曳野市から計約1億7000万円を詐取したとする詐欺容疑で追送検したと発表した。
追送検されたのは、関西法人MICE支店（大阪市浪速区）の元支店長、森口裕被告（54）▽同支店元グループリーダー、臼杵（うすき）賢一被告（58）。2人と共謀したとして、同支店の社員3人も詐欺容疑で書類送検された。
送検容疑は2021年10月～22年10月、大阪府と羽曳野市から請け負ったコロナ関連のコールセンター業務でオペレーター数を水増しして報告。業務委託費として府から約9370万円（うち水増し分約540万円）、市から約7690万円（同約1010万円）をだまし取ったとしている。府警は5人の認否を明らかにしていない。
また大阪地検は7日、静岡支店（静岡市）の元リーダー、大久保功容疑者（57）を静岡県掛川、焼津両市から計約2億2400万円をだまし取ったとする詐欺罪で起訴した。一連の事件で社員が起訴されたのは2支店目。【木島諒子、砂押健太】
