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サウジで和平会議 中国など新興国も参加、ウクライナは成果強調


 サウジアラビア西部ジッダで5、6日、ロシアのウクライナ侵攻を巡る和平会議が開かれた。ウクライナ大統領府によると、約40の国や国際機関が参加。出席したウクライナのイエルマーク大統領府長官は声明で「各国の立場は異なるが、参加国は国連憲章や国際法を守り、国家主権や領土の不可侵性を尊重すると表明した」と述べ、成果を強調した。

 会議にはロシアは招かれなかったが、日本や欧米諸国のほか、ロシアをのぞく新興5カ国(BRICS)のメンバーである中国やインド、ブラジル、南アフリカの安全保障担当者らが出席。ウクライナにとっては、中立的な立場を維持するグローバルサウス(新興・途上国)の国々に向けて支持拡大を訴える機会となった。年内にも首脳級の会合開催を目指すとみられており、ロシアとの和平交渉の糸口につながるかが注目される。

 ウクライナ大統領府などによると、会議ではウクライナのゼレンスキー大統領が提唱する10項目の「平和の公式」を説明。各国の代表はそれぞれの立場を表明した。会議の詳細は明らかになっていないが、ウクライナメディアなどによると、ブラジルは交渉にはロシアも含めるべきだと主張。一方、中国は近く同様の会議を改めて開催することに前向きな姿勢を示したという。ウクライナ大統領府は「ウクライナが提案している和平イニシアチブの履行に向けた一歩になった」と位置づけた。

 同様の会議は6月にデンマークの首都コペンハーゲンで開かれたが、今回は参加国が約3倍に増えた。とりわけ6月には不参加だった中国が出席したことは大きい。主催したサウジがロシアや中国とも良好な関係を保っていることが影響した可能性がある。ウクライナ侵攻では、サウジは以前から仲介に意欲を示していただけに、改めて国際社会で存在感を示した形だ。

 ただ、ウクライナが提唱する「平和の公式」には、ウクライナの領土の一体性の回復やロシア軍の撤退などが含まれており、ロシアにとっては受け入れがたい内容だ。タス通信によると、ロシアのリャプコフ外務次官はこの会議について「グローバルサウスの支持拡大を目指す西側諸国の無駄な試みを反映している」と批判していた。この会議が和平の進展に影響を及ぼすかは、まだ見通せない状況だ。

 だが、リャプコフ氏は「参加したBRICS加盟国と意見交換することになると理解している」と述べたとも報じられている。今後は中立的な立場を維持している中国やインドといった新興国の対応も焦点の一つになりそうだ。【カイロ金子淳】

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