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中国に軍事機密漏洩容疑で米海軍2人を起訴 沖縄の米軍基地情報含む


 米司法省は3日、中国の情報機関要員に海軍の艦船や装備、訓練に関する機密情報を提供した見返りに現金を受け取っていたとして、海軍の機械工と技師の2人が起訴されたと発表した。漏えいされた情報には、強襲揚陸艦の武器統制システムのマニュアルのほか、沖縄県の米軍基地にあるレーダーシステムの電気回路図や見取り図も含まれていた。

 司法省によると、西部カリフォルニア州サンディエゴの海軍基地を拠点に、強襲揚陸艦「エセックス」の機械工として勤務するジンチャオ・ウェイ被告は2022年2月、中国の情報機関要員からエセックスなど米艦船の写真や映像、文書を提供するよう持ちかけられた。

 ウェイ被告は22年3月~23年8月の間、エセックスの武器統制システム、動力、操縦、艦載機、装備品を移動させるためのエレベーターの取扱説明書などを中国側に提供。エセックスの修理や同型艦の技術的な問題に関する機密情報も漏えいし、見返りとして計数千ドルを受け取っていたとされる。ウェイ被告は2日にスパイ容疑で逮捕された。

 一方、カリフォルニア州のベンチュラ郡海軍基地で建設関連の電気技師として勤務するウェンヘン・ジャオ被告は21年8月~23年5月の間、中国の海洋経済学者を装った情報機関要員に対して、海軍の訓練に参加する部隊の移動や上陸地、輸送などに関する機密情報を提供。沖縄の米軍基地にあるレーダーの設計図や電気回路図の写真も送っていた。見返りに1万4866ドル(約212万円)を受け取っていたとされる。ジャオ被告も既に拘束されている。

 オルセン司法次官補は3日、「今回訴追された2件の事件は、中国がどんな手段を使ってでも米国の重要な国防情報を入手しようとしていることを示している」と警鐘を鳴らした。【ワシントン秋山信一】

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