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かわいい!絶賛の嵐 突然バズった「恐竜ベンチ」、開発者もびっくり


 県庁前のベンチよく見たら恐竜――。こんなツイートが爆発的に拡散している。7月29日時点で表示回数は600万近くに上り、「いいね」も14万件超。発信源は「恐竜王国」として知られる、あの県だ。

 「あれ、もしかして恐竜じゃない?」

 福井県庁に勤務する寺井優介さん(39)は7月12日、何気なく県庁前の広場を通りかかり、その姿に気づいた。正面から見ると何の変哲もないベンチなのに、横から見ると恐竜のシルエットがくっきり。

 写真に撮ってツイッターに投稿すると、あれよあれよという間に拡散した。自身のツイートに1000件ほどの「いいね」がつくことはまれにあるというが、「こんなに反響があったのは初めてです」と驚く。

県庁リニューアルに合わせ設置

 福井県は恐竜王国として知られ、これまでに日本で発見された恐竜の化石のうち、実に約8割が同県で発掘されている。

 福井で初めて発見された化石もあり、「フクイサウルス」「フクイラプトル」「フクイベナートル」「フクイティタン」などその名に「福井」を冠した恐竜も数多い。それだけに、恐竜をかたどったユニークなベンチの登場は好意的に受け止められ、ツイートの拡散につながったようだ。

 福井県財産活用課によると、このベンチは県庁敷地内の広場のリニューアルに合わせ、2023年6月に設置された。福井県庁は福井城の本丸跡にあり、観光スポットとしても知られる。県内外から訪れた人たちに安らぎと福井らしさを同時に感じてもらうのが狙いだという。

 ベンチに使われている木材も福井県産。恐竜というテーマ、使われた材料。まさに福井づくし、というわけだ。

製作当初の評価は「散々」

 ところでこのベンチ、一体誰が作ったのだろう。開発したのは地元企業の「マーベルコーポレーション」(福井市)。小沢聖輔社長(61)によると、もともと18年に開催された福井国体に合わせて作ったそうだが、当時は「散々な評価だった」と明かす。

 「普通じゃない、こんなの誰が買うんだ、と……。実は県庁にも一度『どうですか』と売り込んだことがあるのですが、その時は見事に断られました」

 ところが、前述した県庁敷地内の広場のリニューアルの際、今度は県の方から購入の打診があったという。そして今や評価は一変し、「かわいい」「見に行かねば」などの絶賛がツイッター上で相次ぐ。

 「巡り巡ってこんなことがあるんですね。いやあ、不思議な気持ちです」。その驚きを知ってほしいと、情報提供窓口「つながる毎日新聞」に小沢社長が情報を寄せてくれた。

 さて、これから夏休みもいよいよ本番。折しも福井では、7月14日に県立恐竜博物館(勝山市)がリニューアルオープンしたばかり。前出の福井県庁の寺井さんは「福井駅周辺にも恐竜のモニュメントはたくさんあります。この機会に福井に来てもらい、ぜひ楽しんでほしいです」と呼びかける。

 恐竜ベンチを開発した小沢さんも「福井といえば恐竜。ベンチも気にかけてもらえたら、とてもうれしいですね」と多くの人たちの来県を心待ちにしている。【金志尚】

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