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7割が投票放棄、知事選で関係者衝撃 戦国武将や「いません」の票も


 23日に投開票された群馬県知事選は投票率が過去最低の29・65%で、初めて3割を切った。「県の顔」を選ぶ選挙で有権者が示した意思は、多い順に、棄権111万3210票▽山本一太氏36万3559票▽石田清人氏7万7198票▽清水澄氏1万8534票▽白票など無効票9809票と不受理・持ち帰り8票。国政選挙や県議選の最低投票率も下回り、有権者の70・35%が投票を放棄したことは関係者に衝撃を与えた。【田所柳子】

 再選を果たした山本氏は23日夜、投票率の低下について「本当に深刻だ。知事としても政治家としても県政にもっと興味を持ってもらい、投票率増加のため何をすべきか真剣に考えないといけない」と記者団に述べ、危機感をあらわにした。遊説中、知事選期間中であることを知らない有権者に出くわしたほか、数十年来の支援者から「今回は投票に行かなくても当選できるでしょう」と言われたという。

 山本氏の圧倒的優位が当初から予想されていた上、候補者3氏の掲げる政策がかみ合わず、明確な争点がなかったことが響いた。現職と新人が戦った過去の知事選でも投票率が低下する傾向が出ているのに加え、野党がばらばらだったことも関心の低下に拍車をかけたとみられる。野党第1党の立憲民主党は前回同様に候補者擁立を見送って自主投票としつつ、支援を受ける連合群馬は今回山本氏を支持。共産党は石田氏を推薦した。

 県選挙管理委員会の宮下智満委員長は「昨今の投票率の低落傾向に強い危機感を抱いている。7割以上の有権者が投票を棄権した事実を深刻に受け止め、歯止めをかけるべく、主権者教育や選挙啓発に注力する」とコメントした。

 投票率は、上野村が75・89%で前回を0・25ポイント上回った以外は、34市町村で一斉に低下。全県平均は同18・86ポイント減で、明和町が39・74%で同29・1ポイント減、大泉町が28・82%で同22・92ポイント減と下落幅が大きかった。投票率は太田市の23・59%が最低だった。

 直近の国政選挙は2022年7月の参院選で48・49%(最低は19年の48・18%)、21年10月の衆院選で53・89%(最低は14年の51・72%)で50%前後を保つ。しかし、4月の県議選は39・51%で初めて30%台に落ち込み、県政への関心の薄さが表面化していた。

 自治体関係者によると、無効票を投じた有権者の中には、戦国武将や田中角栄元首相、山本氏の父の山本富雄元農林水産相などを書いたケースも。「投票する人がいません」との票もあった。

 一方、有効投票数に占める山本氏の得票率は79・16%で、前回の75・62%を上回った。票数は人口減と低投票により、過去最多だった前回の57万6935票から大きく減らした。

草津町では二重投票か

 県選管は23日夜、知事選の不在者投票を実施した県内の施設で投票用紙を二重交付した可能性があると発表した。施設が草津町選管から18人分の投票用紙と封筒を受け取り、12日に不在者投票を実施した際、棄権した1人を除き17人目に交付しようとして投票用紙が1枚足りないことに気づき、施設内を探したが見つからなかった。

 町選管は23日に不在者投票を開票。2枚の投票用紙が入った封筒が1件確認された。ただ、投票用紙がどの施設から送られたかを特定できないため、他の投票と同様に有効票として扱ったという。

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