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「ハンバーガーの日」前の値上げ “デフレの象徴”も避けられず


 7月20日は「ハンバーガーの日」。52年前のきょう、日本マクドナルドの1号店が東京・銀座三越にオープンしたことにちなむ。「そうだ、ハンバーガーを食べに行こう」。ランチタイムに店を訪れた記者(宮城)だが、ふと思った。「あれ、値上がりしてない?」

 記者が訪れたのは午後1時ごろ。3階建ての店舗はほぼ満席だった。「ビッグマックセットください」と頼むと、店員に「830円です」と告げられた。

 店内に張られたチラシを見ると、メニューの一部を19日から値上げしたという。ビッグマックは単品で450円から500円に。味は変わらずおいしかったが、財布は痛んだ。

 ハンバーガーの値段は日本の経済状況を考える材料になる。

 日本マクドナルドによると、一番シンプルな「ハンバーガー」は日本上陸当初の1971年、80円で販売された。73年から100円になり、バブル景気を背景に90年代初めまでに200円台まで上昇した。

 バブル崩壊後の95年以降は値段を下げた。デフレ期の低価格路線で、2002年は過去最安の59円に。05年までは価格が100円を下回った。

 19年までは100~120円を推移したが、潮目が変わったのはロシアによるウクライナ侵攻後だ。

 原油価格の高騰などが響いた。22年は2度の価格改定で150円に、23年1月には170円まで値上げされた。

 同社によると、バンズに使う小麦やパテに使う牛肉などの原材料、野菜や卵にかかる飼料の価格が高騰している上、円安による海外からの仕入れ費用が膨らんでいることが背景にあるという。

 「100円玉があれば、とりあえずマクドナルドでおなかを満たせる」。記者が子どもの頃はそんな感覚だったが、もはや遠い過去の話だ。

 ビッグマックも73年の200円からバブル期は420円に上昇。バブル崩壊後は209円まで落ち込んだが、その後は徐々に値上げされ、今回は東京都や大阪府など都市部の184店舗で500円にしたという。

 SNS(ネット交流サービス)では「ビッグマックはもはやぜいたく品」との声も上がっている。

 日本マクドナルドの広報担当者は「原価高騰などによるコスト増で、過去の価格改定でもコストを吸収できていません。今回の値上げは特にコストが高い都市型店舗を手当てするためで、まだ予断を許さない状況です。お客様には心苦しいですが、おいしい食事や利便性があり、快適な店舗作りを通じて、この値段でも納得してもらうよう努力します」と話した。【宮城裕也】

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