相談女性に性的暴行 受刑者ら復帰支援のNPO理事長を起訴

　犯罪に関与してしまった人たちの支援に取り組むNPO法人「マザーハウス」（東京都墨田区）の理事長、五十嵐弘志被告（59）が相談者の女性に性的暴行を加えたとして警視庁に逮捕され、準強制性交等の罪で起訴されていたことが、捜査関係者などへの取材で判明した。

　マザーハウスは受刑者や出所者の社会復帰支援に取り組む団体で、自身も元受刑者だった五十嵐被告らが2012年に設立した。

　捜査関係者によると、五十嵐被告は5月、相談者の20代女性に性的暴行を加えた疑いがある。五十嵐被告は都内にある女性宅で「悪霊が付いているから清めなければいけない」などと言い、女性の服を脱がせるなどして暴行したという。

　マザーハウスは18日、ホームページ上で「法人の行動規範に反した行いがあったと本人から辞任の申し出があった」としたうえで、五十嵐被告の理事長辞任を公表した。担当者は毎日新聞の取材に「逮捕、起訴されたのは事実だが、責任者がいないのでコメントできない」とした。【林田奈々】