ゼレンスキー氏、トルコで首脳会談へ 穀物輸出の合意期限切れ迫り

　ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領が7日、イスタンブールを訪問し、トルコのエルドアン大統領とウクライナ産穀物の黒海経由の輸出合意などについて会談することが6日明らかになった。欧米メディアが一斉に伝えた。

　輸出合意は、2022年2月のウクライナ侵攻後、ロシア軍の黒海封鎖により停滞したウクライナ産穀物の輸出を可能にするため、関係国が安全な航行を保証する内容で、ウクライナとロシア、仲介役の国連とトルコが同年7月に結んだ。今月17日に合意は期限切れを迎えるが、ロシアは延長する根拠がないとの見解を示している。

　ロシア側には、西側諸国による制裁が露産農産物の輸出の妨げになっているとの不満があるとみられる。合意が切れた場合、世界で食料価格が上昇し、食料不足が深刻化する可能性がある。

　トルコは北大西洋条約機構（NATO）加盟国だが、西側諸国による対露経済制裁には参加しないなどロシアとの関係も維持している。【ベルリン念佛明奈】