「ルフィ」とみられる被告2人を5回目の逮捕 別の特殊詐欺事件

　広域強盗事件で指示役だった「ルフィ」と名乗る人物の可能性があり、フィリピンから強制送還された特殊詐欺グループのトップとされる渡辺優樹被告（39）と、金庫番だったとみられる小島智信被告（45）＝いずれも窃盗罪で起訴＝について、警視庁捜査2課は3日、別の特殊詐欺事件に関与したとする窃盗容疑で再逮捕した。2人の逮捕は5回目。

　再逮捕容疑は2019年4月、埼玉県の80代女性に金融庁の職員などを名乗りうその電話をかけ、キャッシュカード3枚をだまし取り、カードを使って現金約230万円を盗んだとしている。捜査2課は認否を明らかにしていない。

　渡辺容疑者らのグループが関与した特殊詐欺被害は18年11月～20年6月ごろで60億円超に上るとされ、これまでに80人超が検挙されている。捜査2課は、今も数十人のメンバーがフィリピン国内に潜伏しているとみて調べている。

　またこのグループのメンバーの一人とされる今村磨人容疑者（39）は6月29日、22年5月に京都市内の時計店で発生した事件に指示役として関与したとして強盗容疑で警視庁捜査1課に逮捕された。【林田奈々】