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道路の消えかけた白線、AIでゼロに 車載スマホで撮影し判定


 神奈川県警は、AI(人工知能)を使って消えかけた白線などの「道路標示」を自動で検知する新事業に乗り出す。車両に搭載したスマートフォンで動画を撮影し、薄くなったり消えたりしていないかAIが判定。情報は県と共有し、県を通じて基礎自治体や国などともデータを共有することを検討している。6月定例県議会に補正予算案(152万円)を提出しており、実現すれば全国でも珍しい試みという。

自動運転車に不可欠

 普及が見込まれる自動運転車はセンサーなどで白線を把握する仕組みがあり、鮮明な線が次世代交通の基盤になるとされる。

 ただ、道路標示は線の種類や場所によって管理者が異なる。警察は横断歩道や進路変更(車線変更)禁止などの黄色い中央線、「止まれ」など路面の白字を管理する。一方、県や基礎自治体は白の中央線や車道と歩道を分ける外側線を管理する。住民からの相談先も異なるため消えかけた道路標示を共有できれば迅速、効率的な補修につなげられるという。

 県警交通規制課によると、中央線や路肩の線の撮影に市販のスマートフォンなどを活用するため簡素な設備で対応できるという。予算案が可決されればシステムの事業者選定に移る。想定では点検車両に搭載したスマートフォンの動画を専用のパソコンに取り込むと線が薄いかAIが判定し、地図データとも連動してどの場所で何キロにわたって消えかけているか判断できる。

 県警は2020年度から一時停止や最高速度といった道路の傍らに設置されている支柱などに付いた「道路標識」の点検を民間に委託。その際、横断歩道の線を1カ所ずつ撮影した画像をAIで自動診断し、薄くなった場所から優先的に補修している。

 21年度に横断歩道などを引き直す補修費は約6億5000万円だったが、23年度は約12億2000万円(補正予算案含む)を計上している。県警交通規制課の馬場広人課長代理は「県警として安全な歩行に不可欠な横断歩道の補修に力を入れており、今後AIを用いることで更に効率のよい中央線などの補修を期待できる」としている。【柿崎誠】

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