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全長237センチ 東アジア最大の蛇行剣初公開 奈良・富雄丸山古墳


 奈良県立橿原考古学研究所と奈良市教委は27日、同市にある国内最大の円墳、富雄丸山(とみおまるやま)古墳(4世紀後半、直径109メートル)から2022年12月に出土した「蛇行剣(だこうけん)」(全長237センチ、幅約6センチ)を初めて報道公開した。曲がりくねった刃が特徴で、古墳時代の鉄剣では東アジア最大、蛇行剣としては国内最古となる。

 23年1月の発掘調査成果発表時はX線写真のみの公開だったが、刀身から土やさびを取り除くクリーニング作業が片面で終了し、実物を披露した。大人2人が両腕を広げても余りある長さで、刀身の屈曲は肉眼でも7カ所で確認できた。同席した古墳時代の刀剣復元で知られる刀匠、河内國平さん(81)=同県東吉野村=は「作刀には熱した刀を水につけて強度を増す焼き入れが必要だが、2メートル以上の鉄剣をどうやって焼き入れしたのか想像もつかない。古墳時代にこれほどの技術があったとは驚きだ」と話した。

 研究所によると、その後の調査で、木製の鞘(さや)や柄(つか)の破片が剣に付着する形で残存していることが判明。いずれも「辰砂(しんしゃ)」(硫化水銀)を使った赤色顔料や漆で装飾されていた。研究所は「古墳時代前期、日本に高度な金属加工技術があったことがはっきりと裏付けられた」としており、今後さらに木の種類や辰砂の産地を特定する作業を進める。

 蛇行剣は保存処理中のため一般公開は行わない。富雄丸山古墳からは精緻な文様が施された国内最大の盾形銅鏡(長さ64センチ、幅約31センチ)が同時に出土した。【皆木成実】

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