マイナンバーを巡りトラブルが相次いでいる問題で、加藤勝信厚生労働相は13日の閣議後記者会見で、日本年金機構が管理する年金記録について、「マイナンバーのひも付けの誤りは生じていない」と述べた。
地方公務員の年金を管理する共済組合では、職員の誤入力で別人の年金記録とマイナンバーがひも付けられ、他人の年金情報が閲覧できるトラブルが1件あり、共済組合が調査している。
民間企業の会社員らが加入する厚生年金と自営業者らが入る国民年金を管理する日本年金機構では、マイナンバーをひも付ける際、住民基本台帳のデータベースを基に、氏名の漢字や仮名表記▽住所▽性別▽生年月日――の情報が合致しているかを既に確認。誤登録はなく、加藤氏は「再度点検をする必要はないと考えている」とした。
一方、マイナ保険証では別人の情報がひも付けられる誤登録が昨年12月から今年5月22日までに新たに60件あったことを明らかにした。受診履歴などが閲覧できるトラブルも4件あった。健保組合などが加入者の情報を登録する際の入力ミスで、2021年10月から昨年11月末までの分を合わせると同様のトラブルは計7372件になった。【中川友希、村田拓也】
