孤独死した高齢者宅から見つかった現金を盗んだとして、愛知県警は12日、一宮署刑事課の巡査長、小石雄太容疑者(38)=同県岡崎市大幡町=を窃盗容疑で逮捕した。「弁護士が来るまで話せません」と認否を留保しているという。
県警によると、小石容疑者ら署員5人が2月、自宅で死亡した同県一宮市の70代男性宅を検視のために訪れた際、室内から約4万7000円が見つかった。男性は一人暮らしで、身寄りがなかった。3月になり、遺体や所持金などを市に引き渡す際、署内の金庫で保管していた現金が4万円足りなくなっていることが判明した。
逮捕容疑は2月14日から3月22日の間に、署内かその周辺で、署長らが管理していた現金4万円を盗んだ、としている。小石容疑者は同日以降、休暇を取得し、署に出勤していなかったという。
県警の小栗宏之・警務部長は「警察への信用を著しく失墜する行為であり、県民の皆様に深くおわび申し上げる」とのコメントを出した。【熊谷佐和子】