三重県松阪市は1日、70代男性に、誤って顔写真が別人のマイナンバーカードを交付したと明らかにした。市が顔写真を登録する際、男性の名前と生年月日などを確認せず、同じ日に撮影した別人の男性と取り違えたことが原因。
市によると、男性は2月3日、夫婦でマイナンバーカードの申請窓口を訪れた。その際、男性のデータに妻の顔写真が誤って登録されてしまったことに担当者が気づいた。その場で担当者が男性の顔写真をデジタルカメラで撮影した。顔写真のデータは、市のパソコンに取り込んで保存していた。
システム上、再登録が可能となった2月16日、SDカードが破損して男性の顔写真が消失したことに気付かないまま、市の担当者が本人確認を怠り、別人の顔写真を登録した。市が3月23日にマイナンバーカードを男性に郵送したところ、男性が気付いて同29日に市に相談した。市は再度、男性の顔写真を撮影して、申請し直した。本人に謝罪し、5月8日に正しい顔写真の付いたカードを男性に手渡した。
市は、登録方法のマニュアルに従わず、顔写真と名前、生年月日の確認を怠ったことなどが原因としている。竹上真人市長は、「ミスを起こさないよう対策を講じます」と謝罪する内容のコメントを発表した。【下村恵美】