北朝鮮が打ち上げに失敗した「軍事偵察衛星」を巡り、韓国軍関係者は1日、黄海上で発見された衛星の一部が海底に沈み、引き揚げ作業が行われていることを明らかにした。海底にある残骸は長さ約15メートル、直径2~3メートルで、衛星を搭載した運搬ロケットの長さは全長約30メートルと推定されると評価した。
韓国軍は、残骸が衛星のどの部位かは明らかにしていないが、聯合ニュースは、ロケットの1段目と2段目の連結部位との専門家の分析を伝えた。
残骸は水深75メートルの海底に水平に横たわっており、重さもあるため引き揚げ作業は難航している。韓国軍は1日、潜水艦救難艦を投入した。
北朝鮮は5月31日、軍事偵察衛星「万里鏡1号」を打ち上げたが、途中で推進力を失って黄海に落下。韓国軍がその一部とみられるものを於青島の西方約200キロの海上で発見していた。【ソウル日下部元美】