神奈川新聞社は29日、神奈川県内の飲食店を紹介した記事に対する読者からの不満について、統合編集局の30代記者が、その店の経営している自身の家族に漏えいしたと発表した。処分を検討しているという。
同社によると、飲食店の紹介記事は別の記者が取材して紙面に掲載。4月下旬に神奈川新聞社にSNS(ネット交流サービス)を通じ、読者から「紙面に紹介するにはふさわしくない」という趣旨のメッセージが送られた。
メッセージを閲覧した30代記者は、読者のハンドルネームと内容をそのまま経営者の家族に伝えたところ、家族がその内容をSNSに投稿。それを見た情報提供した読者が同社に抗議して発覚した。30代記者は「(家族に)伝えないといけないと思った」と話しているという。
神奈川新聞社の秋山理砂・取締役統合編集局長は「適正な情報の取り扱いを厳守するよう記者教育を徹底してまいります。関係者と読者の皆さまに深くおわび申し上げます」とのコメントを出した。【園部仁史】