4月の徳島県知事選で初当選した後藤田正純知事が18日、初登庁し、臨時県議会のあいさつで「徳島の現状を心配するあまり、県政に対し過ぎた言動がありましたことは、おわび申し上げます」と謝罪した。後藤田氏は飯泉嘉門前知事と与党会派「県議会自民党」をSNS(ネット交流サービス)で「猿山の群れ」に例えて批判。県議団から猛反発を受けていた。
衆院議員を8期務めた後藤田氏は5期目に入った当時の飯泉知事と自民県議の関係を、「県民不在の『なれ合いべったり県政』」「皆んなで渡れば怖くないと言う、猿山の群れは、もはや県民にも、自民党員にも支持されない」などと激しく批判。自民党県連が2021年5月、党本部に後藤田氏を次期衆院選徳島1区で公認しないよう申し入れる騒動に発展した。
後藤田氏は公認されたが、21年秋の衆院選で初めて選挙区で敗れ、比例復活で当選。今回の知事選でも、党県連は飯泉氏を推薦した。
県議選も知事選と同時期に行われたが、定数38のうち、県議会自民党は20人と過半数を上回った。後藤田氏の今回の発言は、今後の議会運営も視野に関係修復を図ったという見方が強い。【植松晃一】