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「高槻うどんギョーザ」って何? 名人戦で藤井聡太王将が注文


 「高槻うどんギョーザ」って何? 14日、大阪府高槻市の高槻城公園芸術文化劇場で指された第81期名人戦七番勝負(毎日新聞社、朝日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第3局2日目。藤井聡太王将(20)は、昼食のサイドメニューに、高槻の家庭で愛される一品を頼んだ。

 高槻うどんギョーザは肉や卵、ニラなどのあんを皮で包むのではなく、細かく刻んだうどんを混ぜて丸めて焼いたもの。誕生のきっかけは主婦のつながりだ。約40年前、子育て世代の親睦会にあるお母さんが持ってきた見慣れぬ料理が始まりという。腹持ちがよく子どもの軽食にぴったりだとして高槻市北部を中心に広まった。

 当時、親睦会に参加していたのが「高槻うどんギョーザの会」会長の栫(かこい)広美さん(75)だ。3人の子どものおやつに何度も作り、自分が開いたおばんざいの店でも提供した。市がわがまちの「名物」を探していた2007年、会をスタート。19年にご当地グルメの祭典「B―1グランプリ」で5位に入り、今年3月には次世代に残したい食文化を集めた文化庁の「100年フード」に選ばれた。

 盤上の熱戦が続くこの日、会場の外にはうどんギョーザの屋台が登場。香ばしいにおいに誘われて将棋ファンが行列した。鉄板に具材を手際よく並べ、たっぷりの油で焼き上げていくのは大橋久美子さん(53)、出来立てを笑顔で手渡すのは松本紀代美さん(48)。栫さんが愛情こめたうどんギョーザで育てた娘たちだ。

 栫さんは14日が75歳の誕生日。開店前には娘たちにバースデーソングを歌ってもらった。母の日とも重なり「藤井さんが選んでくれたのは三つ目の喜び。サイドメニューなので難しいかなと思っていた」と顔をほころばせた。藤井王将はキノコが苦手とされるが、このメニューには刻んだシイタケ入り。栫さんは「パワーが出るよう気持ちを込めたので、いい結果が出ると信じている」と笑った。

 高槻うどんギョーザは将棋ファンたちにも好評だった。京都府向日市から妻と小学生の子ども2人と訪れた男性医師(39)は「初めて食べた。ニラとうどんがマッチしていて焼き目も香ばしい。藤井さんが食べたことで知名度も『爆上がり』するのでは」と話した。

 大阪府豊中市の小学3年、神崎史庸(しのぶ)さん(8)は「やわらかくておいしい」と、母佳子さん(42)と共に完食。史庸さんは将棋を習っており、藤井王将も食べたと知ると「同じように強くなれたらいいな」とはにかんだ。【小坂春乃】

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