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痴漢被害「見て見ぬ振りしない」 高校生が熱演、埼玉県警が動画制作


 埼玉県警鉄道警察隊は、痴漢犯罪防止を呼び掛けるミニドラマ形式の動画を制作し、ユーチューブの県警公式チャンネルで公開を始めた。出演するのは浦和実業学園高校(さいたま市南区)の演劇部の生徒。思いのこもった演技で痴漢被害の撲滅を訴えている。【田原拓郎】

 同校の演劇部員7名と同隊隊員が出演し、埼玉高速鉄道と東武鉄道も撮影に協力した。脚本は痴漢被害者からの相談を日々受けている同隊の隊員が担当し、撮影は電車の車内や駅構内で行った。

 動画はおよそ4分で、タイトルは「それまでをこれまでに~私たちにできること~」。痴漢被害に遭い、電車に乗れずにホームに立ち尽くしていた主人公が、友人の助けを借りて警察に被害を相談する様子を再現した。

 同隊によると、痴漢に遭った恐怖から電車に乗れなくなってしまう被害者は多い。主人公を助けた友人も、過去に痴漢に遭って電車に乗れなくなってしまったが、駅員の助けで警察に相談した経験を持つという設定だ。動画は「見て見ぬ振りはしないでほしい」と周囲の助けの必要性を強調する。

 4月27日には浦和実業学園高で視聴会が開かれ、生徒約100人が参加した。出演した演劇部2年の福田咲花さんは「撮影で警察の方と話したり、演技をしたりする中で痴漢が見過ごされてはいけないと思った」と振り返った。視聴会に参加した1年の市角幸姫さんは「被害に遭っている人を見かけたら周りを気にせず勇気を持って声をかけたい」と話した。

被害の声、上げづらい時はしゃがんで

 同隊によると、コロナ禍が収束して乗客数が増加するにつれ、痴漢の相談件数も増加傾向にある。特に電車通学に慣れていない新入生が多い4月から7月は被害が多発し、被害は朝の通勤・通学時間に集中するという。

 被害を防ぐにはどうしたらいいのか。同隊は、電車のドア付近や車両の連結部など、混雑しやすい場所や、人の目に付きにくい場所を避けて乗車してほしいと呼び掛ける。万が一、混雑した車内で被害に遭い声を上げづらい場合は、その場にしゃがみ込むだけでも効果的だという。

 同隊の井出瑞穂隊長は「被害に遭ったら一人で悩まずに警察に相談してほしい。被害者は声さえ出せない場合も多い。見かけた人は声をかけて助けてあげてほしい」と話した。

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