starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

破綻のファースト銀、最大手が買収 米当局、同時発表で不安抑制


 米連邦預金保険公社(FDIC)は1日、経営難に陥った全米14位の中堅銀行ファースト・リパブリック銀行(本店・カリフォルニア州)が経営破綻したと発表した。FDICが一時的に管財人となり、ほぼ全ての資産と預金を米最大手のJPモルガン・チェースが買収する。米銀の破綻は今年3行目で、リーマン・ショック後では最大規模となる。

 FDICは週末に、ファースト銀の全ての資産、預金の競争入札を実施。複数の金融機関が入札したとみられるが、最終的にJPモルガンと売買契約を結んだ。ファースト銀の全84店舗は1日からJPモルガンの支店として営業する。住宅ローンや商業ローンもJPモルガンが引き継ぐ。

 米国では3月、全米16位のシリコンバレー銀行(SVB)など中堅2行が急激な預金流出に見舞われ、相次いで経営破綻。財務基盤の弱いファースト銀の経営不安も高まった。

 銀行の連鎖破綻を避けるため、米大手11行が経営支援のため計300億ドル(約4兆円)をファースト銀に預金したことで経営不安はいったん沈静化。ところが、4月24日のファースト銀決算発表で3月末時点の預金残高が昨年末から4割以上減っていたことが判明し、経営不安が再燃した。

 ファースト銀の株価は暴落。3月上旬は100ドルを超えていたが、前週末の終値は前日比43・3%安の3・51ドルと約2カ月で95%以上値下がりしていた。

 FDICなど米金融当局はファースト銀の事業継続は不可能と判断し、混乱の少ない破綻処理策を模索。ファースト銀の破綻と大手行による資産買収を同時に発表することで金融不安の拡大抑制を図った。

 4月13日時点で、ファースト銀の総資産は2291億ドル(約31・1兆円)、総預金は1039億ドル。破綻規模は、シリコンバレー銀行を上回り、リーマン・ショック時の2008年秋に破綻したワシントン・ミューチュアル(総資産約3070億ドル)に次ぐ過去2番目の大きさとなった。【ワシントン大久保渉】

    Loading...
    アクセスランキング
    starthome_osusumegame_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.