starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

4年ぶり食べ歩き解禁 焼き物の里にもGW 陶器市にぎわう


 ゴールデンウイーク(GW)が29日、始まった。佐賀県もあいにくの雨となったが、4年ぶりに行動制限のないGWとあって、日本の磁器発祥の地・有田町や、「一楽二萩三唐津」などと呼ばれ茶人に愛された「唐津焼」の伝統を受け継ぐ唐津市の焼き物イベントには、県内外から大勢の人が訪れた。【五十嵐隆浩、峰下喜之】

 有田町の商店街周辺では、全国から焼き物ファンが集まる「有田陶器市」が始まった。今年は約420店が出店し、初日から多彩な品ぞろえの焼き物巡りを楽しむ人でにぎわった。

 119回目となる今年は、新型コロナウイルス禍で禁止していた食べ歩きを4年ぶりに解禁。出店数も昨年の340店を大幅に上回った。

 5月5日までの開催期間中は午前9時半から午後4時半まで、JR上有田駅―有田駅間の約4キロの通りが歩行者天国となる。専用アプリを使い抽選で有田焼が当たるスタンプラリーも実施される。

 この日朝、有田商工会議所の深川祐次会頭が「陶器市は伝統に守られて開催されてきた。今日は存分に楽しんでほしい」と開会宣言。4年ぶりに予定されたパレードは雨で中止となったが、出店がずらりと並んだ通りには、早朝から行楽客が行き交った。

 山口県下関市の会社員、藤田時枝さん(67)は「色付けがきれいな焼き物が多く、見るだけでも楽しい」と満喫していた。

 一方、唐津市中心部では「食と器の縁結び」と銘打ち唐津焼の普及を目指す恒例の「第11回唐津やきもん祭り」(唐津観光協会主催)が始まった。

 今回のテーマは「原点回帰」の意味を込めた「作り手八部、使い手二部」。県重要文化財の旧唐津銀行本店をはじめ窯元直営店やギャラリー、空き店舗など計36カ所で多彩な唐津焼を展示している。縁結びを実践する唐津焼陶芸家と料理店のコラボ企画には、茶園を含め12店舗が参加し、逸品の組み合わせを提供する。5月5日まで。

 中町の「hanaはな家」では、由起子窯と作礼窯を中心とする唐津焼の器に季節の野菜やローストビーフ、刺し身などを盛りつけた「豆皿ランチ」(2500円)が人気だった。やきもん祭りを目当てに福岡市中央区から1泊2日で訪れた男性(35)は「唐津焼は料理が映えてシック」と感心していた。

 祭りは「市内の料理店であまり唐津焼が使われていないという問題意識」(坂本直樹・唐津観光協会長)から、「食とコラボすることで魅力を高めよう」と始まった。

 協会によると、「作り手八部、使い手二部」は「唐津焼は飾る工芸品ではなく、使って完成する工芸品」との意味で、使ううちに風合いが変わっていく魅力も表現している。

 旧唐津銀行本店1階では「原点回帰・唐津焼への想(おも)い」を創作テーマに、27窯元の計28人の作家が新作を紹介。地下フロアで酒器などを対面販売する殿山窯2代目の矢野直人さん(46)は「1年に1回、会いに来てくれるお客さんもいて、やきもん祭りは作家としても楽しく、励みになる」と話した。

    Loading...
    アクセスランキング
    starthome_osusumegame_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.