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ispace、世界初の民間月面着陸は「確認できず」 通信途絶える


 宇宙ベンチャー「ispace(アイスペース)」(東京都)は26日未明、自社開発した着陸船が、民間として世界初の月着陸を試みたが、着陸が確認できていないと発表した。着地したとみられるが、その後、着陸船との通信が確立できていない。月面への到達が成功すれば日本としても初で、旧ソ連、米国、中国に次ぐ4カ国目となるが、厳しい状況になっている。

 月着陸を巡っては、2019年にイスラエルの探査機が民間での世界初を目指すも失敗。米国の2社が年内の打ち上げを目指している。日本では22年11月、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機オモテナシが初着陸を目指したが姿勢制御ができず断念。月面のピンポイント着陸を目指すJAXAの探査機SLIM(スリム)も、H3ロケット初号機失敗の余波で、H2Aロケットによる打ち上げが8月以降に延期されている。

 着陸船は22年12月に米国で打ち上げられた。初めて人類を月に送った米アポロ計画では約4日で月に到着したが、今回はなるべく燃料を節約する軌道を取り、地球から最大約140万キロまで遠ざかり約5カ月かけて到着した。しかし、正常に着陸したことを示す信号を地上で受信できていない。

 着陸船は、JAXAとタカラトミーが開発した探査ロボットSORA―Qや、アラブ首長国連邦の月面探査車など七つの積み荷を載せていた。着陸後に月面に降ろし、月面探査などをする予定だ。

 アイスペースは、米グーグルが出資する民間初の月面探査国際コンテストに参加したことで注目を集めた。このときは全チームが達成できなかったが、その後も自社で着陸船を開発してきた。

 今後、月面輸送サービスをビジネスとして確立させ、将来的には月の資源開発も目指す。25年までに今回を含め3回の月着陸を計画しており、3回目は月に荷物を運ぶ契約を米航空宇宙局(NASA)と結んでいる。宇宙で採取した物質の所有権を民間企業などに認める「宇宙資源法」に基づく初の許可を日本政府から受けており、世界初の月資源の商取引も目指すとしている。【垂水友里香】

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