旧統一教会への質問権行使で5回目回答 過去最多203項目 文化庁

　世界平和統一家庭連合（旧統一教会）に対する調査で、文化庁は25日、宗教法人法に基づく5回目の質問に対する回答を教団側から受け取った。高額献金を巡る金銭トラブルについて、訴訟外の事案を含め広範に調べるため、信者らと示談した案件など過去最多の203項目について回答を求めていた。同日が回答期限だった。内容を精査し追加調査の必要性を検討する。

　文化庁によると、5回目の質問は3月28日に送付し、レターパック1通分の文書を受け取った。昨年11月以降、教団に対する質問権の行使を繰り返しており、5回目は、これまでの回答で不十分と判断した点を中心に、教団の組織運営▽予算・決算・財産▽献金▽示談▽教会の管理運営▽信者らで作るとされる「信徒会」――の6項目を質問した。

　解散命令請求に向けた調査が約5カ月に及んでいることについて、永岡桂子文部科学相は25日の閣議後記者会見で「（調査のため）全国に多数いる被害者に丁寧に向き合う必要がある。心情に配慮しながら情報を伺っており、時間がかかっている」と説明した。【深津誠】