starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

告示翌日に出産 東京・北区議選候補、異例の選挙戦でトップ当選


 23日に投開票された統一地方選の東京都北区議選(定数40)で、選挙期間中に出産した候補者がトップ当選を果たした。日本維新の会新人の佐藤古都氏(35)だ。異例の選挙戦で何を訴え、選挙結果をどう感じたのか。

 23日午後11時ごろ。生まれて1週間ほどの次女を抱いた佐藤氏は、北区の自宅で当選確実の知らせを受け「街頭にも立てずビラも配れず、有権者の反応がわからず不安だったが多くの人に支えられた」と語った。「これから壁にあたると思うが一つずつ解決していきたい」

 政治を志したきっかけは最初の出産だ。大手広告代理店に勤務していた2016年に長女(6)を産んだ。出産費用や保育園の手続きなどに不安を感じ、政治に関心を抱いた。20年7月の都議補選と21年7月の都議選にいずれも北区選挙区から出馬し、落選した。

 区議選に立候補しようと決めたのは23年1月。すでに次女を身ごもっていた。「悩んだが、少子化と言われているのに議会には子育て世代の視点が欠けている。当事者が何を求めているのかを(議員になって)届けたいと思った」

 告示翌日の17日に入院し、次女を出産した。予定日が1週間ほど早まった。出産後は街頭に出て有権者に語りかけることができず、家族やボランティアスタッフが本人に代わりマイクを握った。

 一方で医師とも相談しながら、ネット交流サービス(SNS)で頻繁に政策や近況を発信した。「臨月選挙」のハッシュタグ(検索目印)を使った。選挙戦最終日には「リモートマイク納め」を配信した。

 以前の選挙で「演説なんかしてないで子育てしろ」とヤジを受けたことがある。それでも今回は55人の候補者中最多の9600票余を得て、時代の変化を感じた。「びっくりするくらいたくさんの人に票を託してもらった。働きながらも子育てしやすい環境整備に取り組みたい」

 妊娠、育児に限らず、さまざまな立場に置かれた人に開かれた政治であってほしいと考える。「多様性のある議会が各地で誕生するために私の経験を伝えていきたい」【安達恒太郎】

    Loading...
    アクセスランキング
    starthome_osusumegame_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.