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“最重要師団”幹部一度に失い「ショック大きい」 陸自ヘリ事故


 沖縄県の宮古島周辺で陸上自衛隊員10人が乗ったヘリコプターが消息を絶った事故で、防衛省は21日、事故当時に第8師団長だった坂本雄一陸将(55)の死亡を確認したと発表した。この事故で死亡が確認された5人のうち、身元が判明したのは3人目。

 防衛省は、宮古島西方にある伊良部島の北約6キロ、水深約106メートルの海底で、ヘリの胴体部分と隊員とみられる6人を発見。深海に潜る特殊技術「飽和潜水」で海中に入ったダイバーが16~18日に坂本氏を含む5人を引き揚げて死亡を確認した。海底には1人が残り、なお4人が行方不明となっている。坂本氏は、家族との対面やDNA型鑑定で身元が特定された。

 坂本氏は北海道出身。1991年に防衛大学校を卒業して陸自に入隊し、陸上幕僚監部広報室長や第12旅団長など枢要なポストを歴任した。第8師団長には3月30日に着任したばかりだった。防衛省は4月21日付で坂本氏を師団長から西部方面総監部付に異動し、後任の第8師団長を就任させる人事を発令していた。

 師団ナンバー3にあたる幕僚長の庭田徹1等陸佐(48)と師団司令部の神尊(こうそ)皓基(ひろき)3等陸佐(34)に続き、師団トップだった坂本氏の死亡が確認され、ある防衛省幹部は「政府が重視する南西諸島の防衛を担う幹部を、一度に失ったショックは大きい」と話す。第8師団は有事の際に南西諸島などに派遣されるため「最も重要な師団」(幹部)とされる。

 事故機の多用途ヘリ「UH60JA」は部隊の輸送や災害派遣に広く使われている。この幹部は「事故原因が分からないままでは、地元住民だけでなく国民の不安や不信感を招く。原因を解明して対策を講じ、信頼を回復したい。南西諸島の防衛戦略に影響が出てはいけない」と話した。

 また防衛省は21日、海底に沈んでいる機体の胴体部分を引き揚げるため、民間のサルベージ会社に約10億円で作業を委託する契約を結んだ。4月中にも引き揚げ作業を始めたい考えで、フライトレコーダー(飛行記録装置)の回収を目指す。【内橋寿明、島袋太輔】

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