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ウクライナ、戦闘機供与求め米国に「圧力」 具体的な機種を明示


 オースティン米国防長官は12日、ワシントン郊外の国防総省で、ウクライナのシュミハリ首相と会談した。シュミハリ氏は、ロシアの侵攻に対抗するため、米国が戦車や装甲車の供与を決めたことに謝意を示した上で、「現代戦では航空優勢がとても重要だ。米国にはF15戦闘機かF16戦闘機を供与し、リーダーシップを示してほしい」と要請。具体的な機種を明示し、支援を受ける側が最大の支援国にプレッシャーをかける形となった。

 オースティン氏は会談の冒頭で、米欧が供与した高機動ロケット砲システム「ハイマース」や戦車「レオパルト2」などが「戦場で明確な違いを生み出している」と強調。「今春から先にかけても、ウクライナ側の防衛上の要望に応えていけると自信を持っている。必要な限り、我々はウクライナと共にある」と表明した。ウクライナを巡る機密情報の流出問題に関しては言及しなかった。

 これに対して、シュミハリ氏は「米国が“戦車連合”に加わり、エーブラムス戦車の供与を決めたことを心からたたえる」と述べる一方で、「我々を守り、欧州を守るためには航空機も必要だ」と強調。「我々は(ウクライナに戦闘機を供与する)“戦闘機連合”を作ろうとしており、ぜひ米国には最も重要な参加国となってほしい」と呼びかけた。

 ウクライナには米国に「圧力」をかけることで、さらなる支援を引き出す狙いがある。米国は当初、戦車の供与に慎重だったが、ウクライナ側の強い要望を受けて方針を転換。さらに今秋にも戦場に投入するため、当初予定していた最新の「M1A2」ではなく、部品などの在庫があって供与を早められる旧型の「M1A1」に切り替えた経緯がある。米国は戦闘機の供与に関して「現時点の優先順位は低い」としているが、ウクライナは東欧諸国からの戦闘機供与の動きも踏まえ、米側へ働きかけを続けるとみられる。

 一方、12日の会談では、巨額の支援が有効に使われているかどうかを疑問視する米共和党の批判を念頭に、双方が「支援の透明性」に言及した。オースティン氏は「ウクライナは前例のないレベルの透明性を保っている」と強調。シュミハリ氏は「必要な情報は全て米政府に提出している」とした上で、効率性や透明性を向上させるため、ウクライナの兵器管理システムを北大西洋条約機構(NATO)のシステムに統合する取り組みを進めていると説明した。【ワシントン秋山信一】

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