沖縄県の宮古島周辺で陸上自衛隊員10人が乗ったヘリコプターが消息を絶った事故で、機影がレーダーから消失する直前のヘリが法令で定められた高度としては最も低い150メートル前後で飛行していたとみられることが、防衛省関係者への取材で判明した。高度が低かったことから、急なトラブルに対応する時間が短かった可能性がある。
防衛省関係者によると、事故機は宮古島分屯基地を離陸してから約10分後の6日午後3時56分、伊良部島の北端から北東に約3キロの洋上で消息を絶った。レーダーの情報などをもとに調べたところ、直前の飛行高度が判明したという。
航空法は離着陸などの場合を除き、安全運航のためにヘリは150メートル以上の高さを飛行するルールを定めている。防衛省は、事故機が消息を絶つ直前の様子を捉えた映像を入手しており、トラブルの兆候を確認できないかなどを詳しく調べている。【内橋寿明】