高市氏「県連と党本部が別々の候補者応援したのでは」 奈良知事選

　自民党奈良県連会長を務める高市早苗経済安全保障担当相は11日の記者会見で、日本維新の会新人が当選した9日の奈良県知事選について「知事選のみならず県議選でも維新の躍進に至ったことの責任は県連会長として痛感している」と述べた。「統一地方選の後半戦に向けた準備を進めるのが今日時点の私の責任だ」として、当面は会長職にとどまる意向も示した。

　高市氏はまた、自民党の森山裕選対委員長が現職候補を激励していたとの報道を紹介し「県連推薦以外の方を応援したのかとの疑問がある」と指摘。「奈良県連の分裂ではなくて、県連と党本部が別々の候補者を応援したのではないかということになる」と不信感を示した。

　県連は今回、高市氏が擁立を主導した元総務省課長の推薦を決めたが、5選を目指した現職を一部県議らが支援し、保守分裂の選挙となった。高市氏は「都道府県連が推薦した候補者を党本部で推薦するか判断基準を明確化することが課題だ」と党本部の対応に不満を示し、候補一本化に失敗した経緯を「検証する」と語った。【鳥井真平】