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「いくら何でも3カ月は長すぎる」 袴田巌さん弁護団が検察批判


 1966年6月に静岡市(旧静岡県清水市)で一家4人を殺害したとして強盗殺人罪などで死刑が確定した袴田巌さん(87)の裁判のやり直しに向け、裁判所、検察、弁護側の初の三者協議が10日、静岡地裁で開かれた。静岡地検は再審公判での具体的な立証方針を明らかにせず、方針を示すのに3カ月の期間を設けるよう求めた。地裁は、確定判決の膨大な証拠の精査に時間が必要だとして、これを了承した。非公開の協議後、弁護側が記者会見して明らかにした。

「有罪立証なんてできっこない」

 「いくら何でも3カ月は長すぎる。けしからん」。袴田巌さんの弁護団は三者協議後に静岡市内で開いた記者会見で、立証方針の明示に「猶予」を求めた検察側の対応を強く批判した。

 確定判決は、自白調書をほとんど排除するなど脆弱(ぜいじゃく)な証拠で袴田さんに死刑を言い渡した。さらに有罪の最大の根拠だった犯行時の着衣とされる「5点の衣類」の証拠価値が再審請求審で否定され、検察側は厳しい立場に置かれている。

 弁護団によると、三者協議に出席した静岡地検の検事は裁判長から立証方針を質問され「現時点でお答えできない」と述べて頭を下げたという。弁護団長の西嶋勝彦弁護士は「検察の立証方針が示されなかったことは非常に心外。証拠関係からして有罪立証なんてできっこない」とけん制した。

 袴田さんの姉秀子さん(90)は「検察官が何を考えて何を言いたいのかが分からなかった。再審が始まったら裁判所でもの申したい」と語った。【遠山和宏、皆川真仁】

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