8日午後7時50分ごろ、名古屋市南区前浜通7の名古屋鉄道本笠寺駅のホーム待合室で、同市中川区の会社員、川村月音さん（18）が胸に刃物が刺さった状態で倒れているのが見つかり、約2時間半後に死亡が確認された。司法解剖の結果、死因は心臓損傷と判明。愛知県警は9日、殺人事件と断定した。
川村さんが発見される直前、ホームから飛び込んだ男性が急行列車にはねられ死亡しており、この男性が川村さんを殺害した疑いがあるとみて調べている。
捜査関係者によると、待合室のベンチで倒れていた川村さんの胸には3カ所以上の刺し傷があり、複数の傷が心臓に達していた。左胸に刺さっていたナイフのような刃物とは別に、血の付いた包丁が1本ベンチの下に落ちていた。
一方、男性の身元は中川区の職業不詳、南拓哉容疑者（29）と判明。通報で駆け付けた県警南署員が川村さんを発見する約5分前に、駅を通過中の急行列車にはねられ、間もなく死亡した。
川村さんが刺される直前、この2人とみられる男女が待合室で一緒にいるのを駅員が目撃していた。ホームには2人以外に乗客はいなかったという。
川村さんは数日前、SNS（ネット交流サービス）に「彼氏に『女友達とも遊ぶな』と制限されていた。（交際相手とは）別れた」などと投稿していた。【森田采花、熊谷佐和子】
