名古屋市南区の名古屋鉄道本笠寺駅の待合室で8日夜、18歳の女性が胸に刃物が刺さった状態で倒れているのが見つかり、その後死亡した事件。女性を知る人からは悲しみの声が上がった。捜査関係者によると、女性は発見される直前まで、急行列車に飛び込み死亡した男性（29）と一緒にいたとみられる。
亡くなった女性は、名古屋市中川区の会社員、川村月音さん（18）。ホーム待合室のベンチで、左胸にナイフのような刃物が刺さった状態で倒れていた。胸には3カ所の刺し傷があり、一部は心臓に達していた。
川村さんはアパートで母親と弟と暮らしていたという。小学校時代の川村さんを知る元同級生の女性は事件を聞いて「ショックだった。助かってほしかった。本人が一番つらかったと思う」と言葉少なに語った。川村さんについて「口数は少なく、おとなしい性格だった」と振り返った。
川村さんのインスタグラムには最近、「彼氏に女友だちと遊ぶのを制限されていた。最近、別れたので、皆遊んでね」などという投稿があったという。
一方、発見される約5分前には、男性が同駅を通過していた急行列車にはねられ、間もなく死亡した。事故の直前、ホームの待合室で川村さんとみられる女性が男性と一緒にいるのを目撃した人がいるという。【熊谷佐和子、森田采花】
