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陸自ヘリ不明 有事派遣の可能性ある地域を確認中 急な異変か


 沖縄県の宮古島付近で10人が搭乗した陸上自衛隊ヘリコプターが6日に行方不明となった事故で、レーダーからヘリの機影が消える2分前に、乗員が空港管制側とやり取りしていたことが、陸自への取材で判明した。関係者によると、緊急連絡ではなかったという。防衛省は通話を終えた直後に急な異変が起きて洋上に墜落した可能性が高いとみて調べている。

 防衛省は7日、乗っていた10人の所属を明らかにした。第8師団(熊本市、約5000人)が師団長の坂本雄一陸将(55)を含めた5人、師団傘下部隊で不明機が所属する第8飛行隊4人、宮古警備隊1人だった。防衛省関係者によると、坂本師団長と同様に3月末に着任した師団幕僚長も含まれており、有事に派遣される可能性がある地域を上空から確認していた。

 7日夕時点で10人の安否は分かっていない。自衛隊と海上保安庁は、護衛艦や巡視船、ヘリで周辺海域の捜索を続けている。陸地から捜索する自衛隊員も当初の20人から、7日は200人以上の規模に増えた。

 消息を絶ったのは多用途ヘリ「UH60JA」。6日午後3時46分に宮古島の航空自衛隊分屯基地を離陸し、午後3時56分に不明となった。その2分前の54分、乗員が宮古島西方にある下地島の空港管制と無線で交信し、会話を交わしていた。陸自は「何らかのやり取りがあったが、詳細な内容は不明」としている。事故当時、現場周辺の上空は視界が10キロ以上ある良好な状態だった。風も特に強くなかったという。

 また陸自は7日、レーダーから機影が消えた場所を訂正した。6日夜は宮古島の北側(宮古空港の北北西約18キロ)と説明していたが、レーダーの情報や漂流物の発見場所などから、宮古空港の北西約18キロで伊良部島の北側と判明したとしている。

 陸自は、使用する航空機が50時間飛行する度に「特別点検」をしている。不明機は3月下旬に点検を受け、約1時間の確認飛行も実施した。その後、所属する高遊原(たかゆうばる)分屯地(熊本県益城町)から空自那覇基地を経由して宮古島まで計約4時間飛行したが、異常はなかったという。当面の間、陸自が保有する同型の約40機の飛行を見合わせる。

 陸自や第11管区海上保安本部(那覇市)によると、7日朝までの捜索で「陸上自衛隊」と記載された救命ボートや、機体の一部とみられる複数の漂流物が周辺海域で見つかった。救命ボートの製造番号から、不明機に搭載されたものと確認された。

 多数の犠牲者が出た陸自機の事故としては、1968年2月に松山駐屯地(愛媛県)の近くにヘリが墜落し、8人が死亡した事故がある。【内橋寿明、木下翔太郎、島袋太輔】

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