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トランプ前大統領が赤ネクタイでNY入り 4日、検察に出頭へ


 米東部ニューヨーク州の大陪審に起訴されたトランプ前大統領は3日、翌日に裁判所で起訴内容の認否などに臨むため、居住地の南部フロリダ州から専用機でニューヨーク市に入った。抗議デモの拡大や衝突、暴動化などの事態に備え、警察は厳戒態勢を敷いている。

 トランプ氏が宿泊するニューヨーク市中心部マンハッタンの「トランプタワー」前には鉄柵のバリケードが何重にも設置された。タワーに到着したトランプ氏は紺色のスーツに赤色のネクタイ姿。5番街の正面入り口ではなく、脇道にある居住者向けの入り口からタワーに入り、その直前、数十メートル離れた報道陣の方に向かって左手を上げた。

 タワーのそばでは数十人のトランプ支持者らが、トランプ氏を支持する横断幕などを掲げた。ニューヨーク在住のディオン・チニーズさん(54)は「魔女狩りだ。(トランプ氏と敵対する)民主党はトランプ氏が捕らわれた写真が見たいだけなのだ。そしてトランプ氏の口を封じたいのだろう」と述べ、起訴は政治的だと主張した。

 米メディアによると、トランプ氏は4日、裁判所への出廷前にマンハッタン地区の検察当局に出頭し、同日午後に裁判所で起訴内容を告げられる予定になっている。起訴の不当性や自身の無罪を主張するとみられる。トランプ氏の弁護士によると、手錠がかけられることはない見通しだが、指紋などをとられる。

 米メディアによると、トランプ氏は自身のソーシャルメディアで、片方に事件の捜査を主導したアルビン・ブラッグ検事、もう片方にバットを持った自身の写真を載せたメッセージを投稿し、対立をあおった。側近の要請で後に削除されたという。

 裁判所近くの公園では4日午前、トランプ氏に近い共和党のグリーン下院議員の呼びかけで抗議デモが行われる見通しだ。反トランプ派と衝突する可能性もある。3日に記者会見したニューヨーク市のアダムズ市長は「我々はいかなる暴力も破壊も許さない。そのような行為に参加すれば誰であろうと逮捕する」と警告した。【ニューヨーク隅俊之】

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