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「最愛の妻を、ママをかえして」法廷に涙声 97歳運転で5人死傷


 福島市の歩道で2022年11月、軽乗用車を暴走させ1人を死亡、4人に軽傷を負わせたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)に問われた同市の無職、波汐(なみしお)国芳被告(97)の論告求刑公判が15日、福島地裁(三浦隆昭裁判長)であった。検察側は禁錮3年6月を求刑し、結審した。判決は4月12日。

 検察側は論告で、被告がブレーキとアクセルを間違え時速60~77キロに加速したとして「極めて基本的な運転操作を大きく誤り、強い非難に値する」と指摘した。歩道に進入後も死亡した女性(当時42歳)まで100メートル以上離れていたのに事故を起こした点も「年齢ゆえの運動能力や判断能力の低下に起因することは明らかだ」とした。公判で被告が「車がなければどこにも行けない」と述べたことについては「生活のために必要不可欠とはいえず、酌むべき事情はない」と主張した。

 論告に先立ち女性の夫は「大切な妻の命が消えてしまい、言葉では表しきれない絶望に襲われた」と意見陳述した。女性は長男を習い事教室に送り、長女と買い物をして帰宅する途中に事故に遭った。「歩道を暴走する訳のわからない運転のせいで、妻の人生は一瞬にして終わった。最愛の妻をかえしてください。子どもたちにとってかけがえのないママをかえしてください」と涙声で訴えた。

 弁護側は「事故当時の記憶や法廷での表現能力の低下はみられるが、謝罪の気持ちを示そうとしている」と述べ情状酌量を求めた。波汐被告は「私の至らなさと不注意で申し訳ないことをした。心から反省している」と述べた。【松本ゆう雅】

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