佐賀県上峰町の大幸園で11日から繰り広げられた第72期ALSOK杯王将戦七番勝負第6局(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催、上峰町、起立工商DMO共催、ALSOK特別協賛、囲碁・将棋チャンネル、立飛ホールディングス、森永製菓協賛)は12日、藤井聡太王将(20)が挑戦者の羽生善治九段(52)を降し、対戦成績4勝2敗で初防衛を果たした。竜王、王位、叡王、棋聖と合わせ5冠を堅持し、タイトル戦初登場からの連勝記録を12に伸ばした。
一方、羽生九段は挑戦者決定リーグで6戦全勝し、2020年の第33期竜王戦以来のタイトル戦登場となったが、14年ぶりの王将位奪還とタイトル獲得通算100期の偉業達成は成らなかった。
今期の七番勝負は開幕戦から第5局まで先手番が勝利するシーソーゲームとなり、藤井王将の3勝2敗で第6局を迎えた。先手番の羽生九段が勝てば決着の場は最終第7局に持ち込まれていたが、藤井王将がブレークして熱戦に終止符を打った。
藤井王将は王将戦と並行して第48期棋王戦五番勝負で渡辺明棋王(38)=名人=に挑戦し、2勝1敗で6冠に王手をかけている。さらに4月に開幕する第81期名人戦七番勝負にも挑戦者に名乗りを上げ、史上最年少での名人獲得を目指す。【新土居仁昌、丸山進】