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米シリコンバレー銀行が破綻 リーマンショック以来の規模


 米国で預金保護を担う米連邦預金保険公社(FDIC)は10日、カリフォルニア州に拠点を置き新興企業向け融資が中心のシリコンバレー銀行(SVB)が経営破綻し、すべての預金を管理下に置いたと発表した。SVBは1983年設立の中堅銀行。2022年12月末時点の総資産は約2090億ドル(約28・2兆円)、総預金は1754億ドル。銀行の破綻としては、08年のリーマン・ショック時に破綻したワシントン・ミューチュアル以来、最大規模となる。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、SVBは主力の融資先であるシリコンバレーの新興企業に他行より高い金利を提示して預金を集め、そのお金の多くを米国債などに振り向け運用益を得ていた。しかし22年3月からインフレ抑制のため米連邦準備制度理事会(FRB)が急ピッチで利上げを始めると、長期金利の上昇に伴い保有国債の価値が急落、含み損を抱えた。

 金融引き締めで事業環境が悪化した取引先企業が相次いで預金の解約を申し込んできたため、SVBはやむなく価値の下がった米国債などの保有資産を売却。これに伴い約18億ドルの損失が発生。取引先の業績悪化にも備え、資本を増強する必要に迫られた。

 SVBの持ち株会社SVBフィナンシャルグループが8日に損失と増資計画を発表したことで金融市場は混乱し、預金引き出しが加速。救済する金融機関は現れず、10日にFDICが管理下に置いた。

 米国では07年の不動産バブルの崩壊に伴う信用不安で金融システムが崩壊する経済危機が発生し、08年には大手証券リーマン・ブラザーズが経営破綻した。今回のSVBの破綻は、FRBの利上げの影響が表れた形だ。【ワシントン大久保渉】

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