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奨学ナプキン利用者「学校に生理休暇を」「手厚い補助金を」


 経済的な理由などから十分に手に入れられない学生に「奨学ナプキン」として生理用品を無償提供してきた大王製紙が、受け取った学生のアンケート結果をまとめた。寄せられた声からは、「生理の貧困」と呼ばれる問題の生活への影響や根深さが垣間見えた。

 奨学ナプキンは、大王製紙が社会貢献を目的に、2022年度にスタートした。1000人の枠に対して9000人超の応募があり、2000人に提供。最終のアンケートを12月に実施し、1076人から回答を得た。

 回答では奨学生の9割以上が生活の変化を実感。「気軽にナプキンを交換できるので部活や勉強に集中できた」「安心して眠れるようになり、睡眠不足が減った」「心の余裕ができ、友人や家族との関係が良くなった」と前向きな変化がみられた。

 また、この1年を振り返り、社会の生理に対する理解の変化について尋ねたところ、28・0%が「変化があったと感じる」、29・6%が「やや変化があったと感じる」と回答。「ウェブ上で自分と同じような悩みを持つ人がいると知れた」「SNSで生理に関する投稿を見かけることが増えた」などの意見があった。

 生理に関して今後社会に求めるものとして、「生理は毎月あるので、補助金制度を手厚く」「学校のトイレに無償で使えるナプキン常備を」など金銭面のサポートや制度拡大を求める声が上がった。また、「生理痛を理由に学校を休めるように」「『月経は甘え』のような風潮はなくなって」など社会の理解や変化を求める意見も多く寄せられた。

 これまでの提供期間中のアンケートでも、生理で困った時について、15・7%(約6人に1人)が「誰にも相談していない・相談したことがない」と回答。「生理用品購入で苦労した理由」(複数回答可)を尋ねると、69・3%が金銭面を挙げる一方、「人目が気になって恥ずかしいから」も4割に上るなど、生理を巡る環境の実態が少しずつ明らかになっていった。

 同社は「社会が生理について理解し、オープンに話し合える環境を整備するには継続的なアクションが必要」と考え、23年度も奨学生を募集することを決めた。対象は2000人で4月11日から5月19日に募集する予定。【山中宏之】

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