「性購買という搾取と暴力」 11日に東大でシンポ 国際女性デーで

　国連の国際女性デーにちなんだシンポジウム「性購買という搾取と暴力」が11日、東京都文京区本郷7の東京大情報学環・福武ホールで開かれる。性産業で働かされた体験を持つ韓国人女性、ポムナルさん（ペンネーム）が来日し、女性への暴力、搾取の実態について日本の女性たちと語り合う。

　ポムナルさんは地方の貧困家庭に生まれた。中学中退で工場に働きに出され、「いい仕事がある」とソウル・オリンピックが開催された1988年、18歳で性産業に引き込まれ、約20年を過ごした。人権団体の支援を受けて「脱出することができた」という。

　自身の体験をつづった本「道一つ越えたら崖っぷち」が2019年に刊行されて韓国で反響を呼び、昨秋、日本語版がアジュマブックスから出版された。

　11日は、ポムナルさんをはじめ、作家でアジュマブックス代表の北原みのりさん、一般社団法人「Colabo（コラボ）」代表の仁藤夢乃さん、同書を邦訳した岩手大教育学部准教授の古橋綾さんらが登壇する。

　午後1時から。参加費1000円。申し込み・問い合わせはアジュマブックスのホームページで。【明珍美紀】