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藤井が「形勢を悲観した」羽生の一手とは 王将戦終局後に語ったこと


 島根県大田市の国民宿舎さんべ荘で25日から繰り広げられた第72期ALSOK杯王将戦七番勝負の第5局(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)は26日、藤井聡太王将(20)が挑戦者の羽生善治九段(52)を降し、対戦成績を3勝2敗として初防衛に王手をかけた。終局後、藤井王将は「△4五桂(80手目)を許して悪くしてしまった」と一時形勢を悲観したと明かした。終局直後のインタビューでの主なやり取りは以下の通り。

期待の▲6三竜、思わしくなかった

 ――横歩取りになってどう思ったか。

 藤井 どういう展開になるか分からないと思っていたんですが、横歩取りも可能性としてはあると思っていました。

 ――1日目はどういう方針だったか。

 藤井 △2六歩(40手目)と垂らされたところで、歩を成って▲2八歩もあると思いました。△2七歩と打たれたらそうするつもりだったんですが、△2六歩だと少し損をしているかと思って▲4五桂(41手目)を掘り下げて考えました。ただ、こちらの玉も7筋が壁になっていて堅い形ではないので、あまり成算はなかったです。▲4五桂に対してもいろいろあると思ったんですけど、本譜の桂損は部分的には仕方がないと思って進めていました。

 ――▲5三桂成(47手目)で▲6五桂はなかったか。

 藤井 それもあると思ったんですけど、本譜は本譜で難しいのかなと思ってやっていました。

 ――2日目午前はどのような方針だったか。

 藤井 ▲2五飛(57手目)と打ったところは駒損を少し回復して悪くないのかなと思っていたんですけど、本譜△2四歩(60手目)に攻めていったのは結果的にはよくなかったかなと思います。△2四歩に▲3五飛とか、△6五桂(64手目)にいったん受けるとか、何かもう少し細かく指さないといけなかったかなと思います。本譜は▲6三竜(65手目)の形に期待していたんですけど、飛車を渡してしまう攻めになるので、進んでみるとよくなかったのかなと思いました。

 ――75分を使って▲5三銀(77手目)と指したところは。

 藤井 △4一金(76手目)の時に手が広いと思ったんですけど、最初は単に▲3五銀と出るつもりでした。ただ、△3四歩と受けられた時にちょっといい攻め方が分からなかったので、ただ本譜は△5六歩(78手目)~△4五桂(80手目)が厳しい形なので、その形を許して悪くしてしまったような気がします。

 ――△3三桂(82手目)と指された時の感触は。

 藤井 ▲5三銀(77手目)がやっぱり空振ってしまっている形で、考えていても苦しい変化が多いのかなと思っていました。

 ――苦しいと思っていたということか。

 藤井 そうですね。本譜▲5四桂(87手目)に△5七銀から竜を取られる変化も少し苦しいかなと思っていました。全体的に△4五桂(80手目)を許してしまって自玉のまとめ方がなくなってしまったので、そのあたりで失敗しているかなと思っていました。

 ――▲5一銀打(88手目)を見た時の思いは。

 藤井 (5一銀打と)受ける手ももちろんあると思っていたので、本譜▲5三銀(91手目)の局面がどうかというところかなと考えていました。

 ――勝ちになったと思ったのは。

 藤井 ▲4五銀(95手目)と桂を取った手が詰めろになっているので、その辺りは少し好転したのかなとは思っていました。

 ――3勝2敗で王将位防衛に王手をかけた。次戦の抱負を。

 藤井 あまりスコアは意識せずに、次局も精いっぱい頑張りたいと思います。

 ――一番形勢を悲観した局面は。

 藤井 △4五桂(80手目)と打たれて、あそこはかなり、終盤なのでもちろん分からないところも多かったんですけど、それを許して自玉がかなり危険な形になってしまったので、ちょっとよくなかったかなと思っていました。

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