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7冠達成時の羽生と、今の藤井 何が違う?井上九段が語る王将戦


 25日から島根県大田市のさんべ荘で始まった第72期ALSOK杯王将戦七番勝負(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)の第5局。日本将棋連盟常務理事として現地を訪れていた井上慶太九段(59)は「羽生さんが7冠を達成した時は神がかり的な逆転、5冠を持つ藤井さんはじりじりと横綱相撲で押し出しという印象です」と両者の違いを分析した。

 井上九段は第4局までの展開を「内容が素晴らしい。2人とも負けたにしても最善を尽くして、いい内容の将棋が続いています。第4局は封じ手で藤井さんが随分悩んで指した手が敗着だったかもしれないですが、それも含めて内容は2人とも充実しています」とレベルの高さを口にした。

 挑戦者の羽生善治九段が近年成績を落としているのを見て、「ひょっとしたらタイトル戦に出ることはないかな」と思っていたといい、藤井聡太王将がタイトルを圧倒的な内容で防衛しているのを見て、今期王将戦では「羽生さんといえども正直1局勝てるか2局勝てるかどうか」と予想していたと明かす。それが蓋(ふた)を開けてみると第4局まで2勝2敗の互角。羽生九段が第5局を制することができれば「王将獲得に相当前進するんじゃないか」と考えを変えた。

 とはいえ、藤井王将も目に見えて成長しており、「タイトル戦だけでなく、早指し棋戦でも結果を出し、全てにおいて結果を出している。20歳なのでまだまだ強くなるでしょう。第7局までいってほしいし、そうなる可能性も高いと思います」と予想した。

 第5局は、羽生九段が王将戦リーグ全勝優勝の原動力になった横歩取りに誘導した。「ついに羽生さんが切り札の横歩取りを出してきました。ここがポイントだと思っているのでしょう。ただ、藤井さんの▲2五歩(35手目)が前例にない手。割と短時間(17分)で指したので、藤井さんはある程度想定していた局面では」

 羽生九段が7冠を達成した頃と、今の藤井王将の違いはどこにあるか。「羽生さんが7冠の時もすごい勝ちまくっていましたが、内容的に藤井さんの方が危なげなく押し切る感じがします。羽生さん7冠の時は神がかり的な逆転“羽生マジック”もあり、執念も感じました。藤井さんはじりじりと横綱相撲で押し出しという内容ですね」【丸山進】

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