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ノーベル賞受賞者ら8人が声明 学術会議法改正に「大きな危惧」


 過去にノーベル賞などを受賞した日本人研究者8人が、日本学術会議に対する政府の改革方針について「性急な法改正を再考し、学術会議との議論の場を重ねることを強く希望する」とする声明を出した。22日の学術会議の幹事会で公表された。

 8人は、2000年以降にノーベル賞を受賞した白川英樹、野依良治、小林誠、鈴木章、天野浩、大隅良典、本庶佑の各氏と、「数学のノーベル賞」と呼ばれるフィールズ賞を1990年に受賞した森重文氏。

 政府は今国会で日本学術会議法を改正し、会員選考に意見する第三者委員会を新設する方針だが、声明では「学術会議の独立性を毀損(きそん)するおそれのあるものとなっていることに対し、私たちは大きな危惧を抱いている」と懸念した。菅義偉前首相が6人の会員候補の任命を拒否したことについても「政府と学術界の信頼関係が大きく損なわれたままになっている」と憂慮した。

 学術会議は政府方針の見直しを求めているが、政府側に取り合う姿勢は見られない。この日の幹事会で、政府に対し「いったん今国会への法案提出は断念した上で、アカデミア(学術界)など多様な関係者も交えた協議の場を設けて議論すべきだ」とする文書をまとめた。【池田知広】

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