starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

「壬申の乱」小学生にも分かりやすく 大津市歴史博物館がすごろく


 大津市歴史博物館は壬申(じんしん)の乱にちなんだ「大友皇子と壬申の乱すごろく」を制作した。担当したのは同館で受け付けなどを担当する、増田友香さん(33)、中井千尋さん(35)、村田靖子さん(36)の3人。「大人も子供も楽しみながら歴史を知ってもらえれば」と期待する。

 壬申の乱は、古代史最大の戦乱ともいわれ、天智天皇の後継を巡り、672年に大海人皇子と大友皇子が争った戦い。大海人皇子が勝利して翌年に即位し、後に天武天皇となった。敗れた大友皇子は明治時代になって弘文天皇として即位していたことが認定された。大津市は主要な戦場となった瀬田橋のほか、弘文天皇陵があるなどゆかりが深い。乱から1350年の昨年は同館で企画展も開かれた。

 増田さんらは壬申の乱を小学生にも分かりやすい形にできないかと考え、すごろくを考案した。企画展の図録の内容や日本書紀の記述などを参考に中井さんと村田さんが時系列を整理。マス目の文章の内容は企画展の担当学芸員が監修した。前職がデザイナーだった増田さんがイラストやデザインを担当。各マス目の「1回休み」「1マス進む」などのイベントは3人で話し合って考えた。

 すごろくは大友皇子の視点で展開。近江大津宮への遷都から天智天皇の即位、乱で大海人皇子に敗れ、その後、弘文天皇と認められるまでの過程が描かれている。盤面の中央には大津宮や大海人皇子の拠点だった奈良の吉野、主な戦場となった地名や両軍の進軍の軌跡が記され、マス目の記述と合わせて、乱の全体像が分かりやすく描かれている。大海人皇子の軍が二手に分かれて進軍したことから、途中で近江ルートと大和・河内ルートの分岐も用意した。

 増田さんらは「一マスずつじっくりと読んでもらい、大津でこんなことがあったのだと興味を持ってもらえたら」と話している。すごろくは同館のホームページ(https://www.rekihaku.otsu.shiga.jp/event/asobou.html)から無料でダウンロードできる。【菅健吾】

    Loading...
    アクセスランキング
    starthome_osusumegame_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.