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元医師の父親殺害、手口は「完全犯罪」 ALS事件は触れられず


 2011年に母親らと共謀し、父親(当時77歳)を殺害したとして殺人罪に問われた、元医師の山本直樹被告(45)に対する裁判員裁判で、京都地裁は7日、懲役13年(求刑・同20年)の判決を言い渡した。一方、ALS患者に対する嘱託殺人事件について法廷で言及されることはなく、真相が明らかになることはなかった。嘱託殺人罪での裁判日程は見通せず、法廷での真相解明にはなお時間がかかりそうだ。

 「10年以上も発覚しなかった『完全犯罪』」。検察側は論告求刑で、事件についてそう表現した。医療知識を悪用して死亡診断書を偽造し、遺体も速やかに火葬するなど、犯罪の痕跡を残さないよう徹底した手口に、判決は「巧妙さは他に類を見ない」と批判した。

 事件が発覚したきっかけは2020年7月、山本、大久保両被告が京都府警に嘱託殺人容疑で逮捕されたことだった。その後の捜査過程で、父親殺害の疑いが浮上した。

 一連の事件で初めての裁判となった今回の公判で、山本被告は精神疾患のある父親に対して「早く死んでほしかった」などと話し、主治医から提案された胃ろうの造設を拒否していたことが明らかになった。

 山本被告の弁護側は、大久保被告が延命治療をする高齢者について「生きるしかばね」などと話していたとして「延命治療を敵視した大久保被告が単独で殺害した」と主張した。

 ただ、山本被告自身は延命治療についての思いを明確に述べず、ALS患者について触れられることもなかった。今後の公判で、大久保被告が山本被告と異なる主張を展開する可能性もある。

 殺人罪の審理については淳子被告の公判が13日に始まるが、大久保被告の初公判は決まっていない。嘱託殺人罪に関しては起訴から2年半がたつが、山本、大久保両被告の裁判日程は未定のままだ。【千金良航太郎】

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