バスに代わる“足”に 通院用自動運転車、茨城・つくばで実証実験

　茨城県つくば市のつくば駅周辺で、通院用の自動運転車の実証実験が行われている。13日まで。市などは2024年中に約1・4キロ離れた筑波大付属病院や筑波メディカルセンター病院への通院で実用化することを目指している。

　3日に市などが始めた実験では、2人乗りのゴルフカート型と1人乗りの車椅子型の2種類の電動車を駅前のペデストリアンデッキで運行。あらかじめ設定されたルートに沿って進み、電動車の上部や前後に付けたセンサーで歩行者の動きを感知すると止まる。いずれも実験中は保安要員が付き、危険があれば手動で止める。9～13日は、駅前のつくばセンター広場や市立中央図書館などに設けた停留場から市民も試乗できる。

　6日は五十嵐立青市長が駅前から商業施設「トナリエ・クレオ」まで2種類の電動車で往復。「快適かつ安全に乗れた」と感想を述べた。

　市は高齢者や病気がある人にとってバスを補完する“足”になると期待している。現行法などではゴルフカート型は車道も歩道も走りにくいため、五十嵐市長は「規制の緩和をしてもらうよう国にお願いしていきたい」としている。【信田真由美】