6日午前11時50分ごろ、大阪府岸和田市臨海町の金属加工会社の工場で、「鉄板に数人が挟まれた」と作業員から119番があった。工場内に並べられていた金属製の板計13枚(1枚の重さ約2トン)が突然倒れたという。負傷した男性5人が救急搬送され、50代とみられる1人が死亡、30代と40代とされる2人が意識不明の重体になっている。
大阪府警岸和田署は業務上過失致死傷の疑いもあるとみて、事故当時の安全管理状況や詳しい原因を捜査している。
岸和田署などによると、金属加工会社が所有する工場は、別の会社に貸し出されており、当時は19人が工場の内部で作業していた。負傷した5人の身元や所属先、具体的な作業内容は明らかになっていない。
倒れたのは加工用の金属板(縦約2・3メートル、横約9・3メートル)。工場内に並べられていた13枚全てが次々と倒れ、5人は地面との間に挟まれた。当時は複数の板を一つにまとめる作業が実施されていたとされる。
近くの会社に勤務する男性(24)は「事務所で作業していたら『ダーン』という衝撃音がした。救急車が次々と来たので工場に近づくと、板が倒れていた。何が起きたのだろうか」と心配そうな表情で話した。
現場は南海電鉄岸和田駅の北西約2キロの工場地帯。【洪玟香、榊原愛実、清水晃平】