starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

演劇祭で「町に力を」=主催団体代表の元校長―福島・富岡町


 東京電力福島第1原発事故で一時全町避難となった福島県富岡町で、町民らが運営に携わる演劇祭が開幕した。2017年の避難指示解除後も町に戻る人が少ない中、演劇で町全体を活気づけようとする試みで、全国から集まった17団体が22日までの3日間、さまざまな演目を披露する。主催するNPO法人の代表は「きっと町に力を与えるはず。富岡を演劇で染めたい」と話している。  東日本大震災の経験を伝えるNPO法人「富岡町3・11を語る会」代表を務める青木淑子さん(74)は、富岡高校の元校長。県内の高校演劇部で長年顧問を務めた経験を生かし、19年1月には町の状況を題材にした劇を町民有志で上演した。  「ふるさとに戻るかどうか」。避難指示解除後で、多くの町民が判断に揺れる様子を、廃炉や除染に当たる作業員や避難先から通う人など境遇の異なる40人が熱演。約300人の観客は登場人物と自身の境遇や心情を重ね合わせ、会場から泣きながら出てくる人もいた。「演劇をこの町でやることに意味がある」と確信し、演劇祭開催に向けて動きだした。  その後、新型コロナウイルス感染症が拡大し、開催の見通しが立たない時期もあったが、資金や人手の確保に奔走。昨年10月に参加者を公募すると、36団体が名乗りを上げ、「こんなにたくさんの劇団が富岡に来たいと思ってくれている」と励まされた。  翌11月からは、選考を通過した17団体とのリモート会議などを通じて、開催に向けて準備を進めた。「不可能なことを挙げていてはきりがない地域。良いと思ったらやるべきで、私にとってそれは演劇」と決意を固めている。  参加団体には宮城県の高校生らが含まれる。「劇もあれば、大道芸や落語などいろいろなジャンルの人が集まる。復興の原動力になると信じて、これからも続けていきたい」と意気込む。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕富岡演劇祭を主催するNPO法人「富岡町3・11を語る会」代表の青木淑子さん=20日午前、福島県富岡町
    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.